こころおとは1999年にスタートしたろう者・CODA・聴者混合の手話バンドです。元々はこころおと代表のFATMANが学生時代にスタートした活動がきっかけでした。FATMAN自身がCODAでろう者の親の下で育ってきたこともあり、ろう者の言語である「手話」と健聴者の文化である「音楽」をなんとかして結び付けられないか?というところから始まりました。音楽や歌に抵抗を感じているろう者の方もいらっしゃいます。むしろ、こころおとメンバーのデフボーカルにも元々は音楽が苦手な人もいたくらいです。ですが、手話音楽にはそれを超えるパワーがあるのではとも考えています。耳で聞こえる物、それが音楽の全てなのでしょうか?こころおとではそうではないと考えています。色んな楽器を演奏する際に放たれる演奏者のオーラ、演奏者の体の動き、指使い、音が発する際に伝わる空気の振動、そしてライブ会場で感じる言葉に出来ない熱気。そういうものも音楽の持つパワーのひとつに考えています。そして何よりも全身から、心の底から絞り出す、魂の叫びとも言える手話の歌。これが合わさった時に既存の音楽という概念を超える「手話音楽」という新しいものが生まれました。
こころおとのライブは聴者の「ため」でもなく、ろう者の「ため」でもありません。もちろん自己満足でもありません。耳の聞こえの程度、手話の理解の程度、そういうものを越えた先にある何かを伝えるための、そしてみんなでそれを共有するためのライブです。
音楽?聴者の文化だろ?
そんなことはありません!是非こころおとのライブにおいでになって今までの音楽の見方を変えてください!今までの音楽とはちがう何かを感じて頂けるはずです。
手話?ろう者の言葉だろ?
いえいえ!全身から生み出される言葉の数々は手話を概念を越えてあなたの心に届くはずです!音のない叫びをご覧ください!
こころおとをきっかけに音楽に興味を持たれた方、音楽という単語を忘れてください。「音」を「楽」しむことが音楽ではありません。音以外にもたくさんの要素が含まれているのです。是非そこに着目してください。詞やその詞を歌い上げるボーカルや各楽器の奏者の動き、また、照明の演出、そしてなによりも手話、デフボーカルの心からの手話、是非お楽しみください!
こころおとをきっかけに手話に興味を持たれた方、手話は凄いんです!音声言語では到底真似の出来ない、全身を使った魂の叫びです。聞こえない人のための言葉、それが手話ではありません。あなたにもその手話で何かを表現できるはずです。身近な手話サークル、ろう者の友人、少しずつでも構いません、手話を学んでみてはいかがでしょうか?
こころおとのライブは手話や音楽の概念を越えたところにあります。ここで、文章で、全てを説明しきれるものではありません。是非ライブにおいでになって、生の手話音楽を体験してみてください。
こころおとのライブは自由に楽しめます。姿勢を正して見る必要はありません。手話に注目するもよし、音楽を聞くもよし、演奏プレイに見惚れるもよし、着席を強制しません、自由に体を動かして楽しんでください!
それではこころおとのライブでお会いしましょう!
東京都出身。手話通訳士。文教大学非常勤講師。両親ともろう者の家庭に生まれ、手話のネイティブサイナー「CODA(コーダ)」として育つ。
手話と音楽の融合を志し、大学在学中に手話バンド『こころおと』結成。SPEEDや藤田恵美など様々なミュージシャンとの手話とのコラボレーションを行う。卒業後音楽活動の傍ら日本テレビ系『新・星の金貨』やTBS系『すずがくれた音』等のテレビドラマの手話指導、『バベル』や『ゆずり葉』などの映画協力、劇団かしの樹による『みるコンサート』公演の手話監修・通訳、企業での手話コーディネート、各地における手話教室の講師等も行っている。またTOKYO2020オリンピック・パラリンピックにて手話通訳統括として参加。
太ってることが人気と勘違いしてる男。いい加減痩せないと成人病で逝けます。割とあちこちで頑張ってるようです。肉の一切れでもあげると喜びます。脂身と糖分が健康の源です。